「一番街は、今も変わらずそこにありますか?」
ソウルでは故郷の知人に会うことはよくあるが、一番街の近況を尋ねられるのは久しぶりのことだった。
メディアでは、新型コロナウイルスの影響でその繁華街が崩壊したと報じられていたが、なぜか私はこの巨大な建物から、奇妙な霊的なエネルギーが漂っているのを感じていた。
あのそびえ立つコンクリートの塊が灰と化した時、一番街は崩れ落ちたのだ。かつてかすかな温もりが漂い、酒の匂いが混じった息が立ち上っていた空間は今や空っぽになり、一番街には殻だけが残された。そのすべてが、あのコンクリートの塊と共に消え去ったのだ。
148*210mm
64p