愛することは悲しむことであり、悲しむことは愛したことである。薔薇の街』は、私の悲しみを綴ったものであると同時に、母への、家族への、先祖への、そして福山市へのラブレターでもある。 第二次世界大戦末期、空襲によって市街地の80％が焼け野原となり、多くの人命が失われた。1956年、福山市民は復興と復興、そして心の癒しを求めて1000本のバラを植え、「バラのまち福山」の歴史が始まった。その後、福山市は2016年に「100万本のバラのまち」となった。人々は今、優しさ、思いやり、一体感を表す「バラの心」という表現を持っている。 私は2021年、日本の真夏に祖父母を亡くした。深瀬昌久の「Solitude of Ravens」シリーズに触発された私は、自分の悲しみを振り返りながら、母の故郷のバラを撮影するというアイデアに固執するようになった。この場合、写真は、今日も私を悩ませ続けている悲しみやノスタルジーに浸るのではなく、福山に帰省する際に必要な目的とエネルギーを与えてくれた。 この本は、「バラの街」と同じくらい愛と悲しみについて語った本である。なぜなら、この過程で私は悲しみの中に美しさを見出し、100万本のバラの中に悲しみと愛と記憶と喜びを見出したからだ。なぜなら、悲しみそのものが愛の最終的な行為なのだから。 First edition published by SALT AND PEPPER Soft Cover 100 pages